STEMCELL Technologies IntestiCult IntestiCult Plus Organoid Growth Medium
- 研究用
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IntestiCult™ Plus Organoid Growth Medium(製品コード:ST-100-1677)は、効率的に腸管オルガノイド培養するための血清フリーかつ条件培地を必要としない完全培地です。従来のワークフローでは、増殖と分化の段階を別々に実施する必要がありましたが、本培地はこの両方をサポートすることができます。
IntestiCult™ Plus Organoid Growth Mediumの使用によりオルガノイドには領域特異的な出芽とクリプト構造の発達が見られ、IntestiCult™ Organoid Growth Medium (製品コード:ST-06010)やIntestiCult™ Organoid Differentiation Medium (製品コード:ST-100-0214)の第一世代システムで生成された場合と比較して、in vivoの腸管上皮構造をより正確に再現できます。IntestiCult™ Plus Organoid Growth Mediumは、Lgr5+幹細胞の増殖をしっかりと維持しながら、パネート細胞、腸管内分泌細胞、エンテロクロマフィン細胞、ゴブレット細胞、タフト細胞など重要な小腸細胞の安定した産生も促進します。このモデルはまた、小腸分化などWnt不含培地を使ったアプリケーションにも適応可能であり、Wnt非依存性大腸がんオルガノイドの培養にもご使用いただけます。IntestiCult™ Plusは生理的にバランスの取れた細胞構成をサポートすることにより、疾患のモデル化、薬物評価、毒性評価など、あらゆる実験結果の信頼性を高めます。
本品はHUBとの共同開発製品です。商業目的で使用する場合は、HUB Organoids B.V.(www.huborganoids.nl/)へご連絡の上、商用ライセンスまたはHUB Organoids B.V.とのライセンスに関する説明を受けてください。
製品の特長
IntestiCult™ Plus Organoid Growth Mediumで、in vivoに近いヒト腸オルガノイドを正確・迅速に樹立・維持
- 多様な種類の細胞の分化・増殖をサポートし、crypt(陰窩)-villus(絨毛)軸を再現したより生理的なオルガノイドを提供
- 細胞の増殖と分化を同時に進めることでオルガノイド産生を加速し、アッセイに使用可能なオルガノイドを迅速に提供
- 血清フリーかつ条件培養液を必要としない配合により、培養系の変動を最小限に抑え、再現性の高い結果を確保
- 公開された情報に基づく培養液の調整と最適化という手間のかかるプロセスを省略
データ紹介
IntestiCult™ PlusOrganoid Growth mediaで培養したオルガノイドでは、出芽(Budding)とクリプト様構造が増加
十二指腸、回腸、および結腸組織由来のオルガノイド培養画像。第一世代のワークフロー(IntestiCult™ Organoid Groeth MediumとIntestiCult™ Organoid DIfferentiation Medium)を使用して増殖・分化させたオルガノイドは、最初薄壁の嚢胞様形態を示し、分化に伴い暗色化し厚みを増す。一方、IntestiCult™ Plusで培養されたオルガノイドは、複雑な出芽形態を示し、腸管領域間で微細ながらも一貫した形態学的差異が観察される。この出芽形態は、分化が促進されクリプト様上皮組織が形成されていることを示す。Matrigelドーム = 50 µL;スケールバー = 250 µm。