STEMCELL Technologies STEMdiff STEMdiff Kidney Organoid Kit
- 研究用
STEMdiff™ Kidney Organoid Kit(製品コード:ST-05160)は、ヒト多能性幹細胞(hPSC)由来の腎臓オルガノイドを高効率かつ再現性高く作製する無血清の細胞培養培地です。シンプルな2段階の分化プロトコルで作製する腎臓オルガノイドは、ポドサイト(有足細胞)、近位尿細管、遠位尿細管、および関連する内皮と間葉から構成されます。
本品で作製した腎臓オルガノイドは、腎毒性化合物スクリーニングなどのハイスループットな表現型アッセイへの適合性を試験済みです。また、発生生物学や疾患モデルに関する便利な研究モデルとなります。
mTeSR™1(ST-85850)で事前に培養されたhPSCからの分化に最適化されています。また、プロトコル最初の3日間にmTeSR™1を使用することを条件に、mTeSR™ Plus(ST-100-0276)で培養されたhPSCにも適合します。
製品の特長
STEMdiff™ Kidney Organoid Kitで、hPSC由来の腎臓オルガノイドを無血清条件で作製
- 関連性 - 発達中のネフロン、および関連する内皮・間葉のモデルとなるヒト腎臓オルガノイドを作製
- 簡潔さ - 2段階の培養系とシンプルな手順で、培養操作を最小限に抑制
- 信頼性 - 最適化された組成と厳格な品質管理により、実験のばらつきを低減
- ハイスループット - 96および384ウェルフォーマットで、再現性よくオルガノイドを作製
腎臓オルガノイド分化の流れ
hPSCから2段階のシンプルな培養プロセスを経て、腎臓オルガノイドを作製します。はじめにhPSCを播種して、Corning®Matrigel®で覆い、空洞のあるスフェロイドを形成します。翌日(0日目)、培地をmTeSR™1からSTEMdiff™Kidney Organoid Kitに交換して、スフェロイドの分化を開始します。その後の18日間で、細胞は後期原始線条、中間中胚葉、後腎中胚葉の段階を経て、有足細胞、近位尿細管、遠位尿細管、および関連する内皮・間葉で構成される腎臓オルガノイドとなります。
データ紹介
腎臓オルガノイド

STEMdiff™ Kidney Organoid KitはhPSCの有向分化を促し、発生中のネフロンモデルとなる腎臓オルガノイドを形成します。(A、B)iPS細胞(WLS-1C株)、ES細胞(H9株)から分化開始して12日目と18日目に撮像したヒト腎臓オルガノイド。スケールバー = 200 µm
自己組織化する腎臓オルガノイドへの効率的な分化

(A~D)STEMdiff™ Kidney Organoid Kitは、ヒトES細胞(A, H1株; B, H9株)およびiPS細胞(C, WLS-1C株; D, STiPS-M001株)の両方から腎臓オルガノイドを高効率に作製できます。
(E)STEMdiff™ Kidney Organoid Kitまたは自家製培地を用いて腎臓オルガノイドを増殖させ、96ウェルプレートのウェルあたりのオルガノイド平均数を分化開始から18日目に定量化しました。対象の4細胞株はいずれも、尿細管状の構造を形成する腎臓オルガノイドへと高効率に分化しました(平均 ± SD, n ≥ 2)。
腎臓オルガノイドの分化中に見られる遺伝子発現変化

オルガノイドの分化段階が進み、より成熟した腎細胞型になるに従い、遺伝子発現は多能性マーカー(0日目)から中胚葉マーカー(1.5〜4日目)へ、そして4〜12日までに中胚葉/中腎間葉マーカーへと移行します。有足細胞、近位および遠位尿細管、間葉および内皮のマーカーは14日目から観察可能です。マーカーレベルはRT-qPCRによる4回の独立実験で評価され、未分化細胞の発現レベルに対し正規化されました。
腎臓オルガノイドに形成される典型的ネフロン様構造

(A)分化中に腎臓オルガノイドは、発達中のネフロンの構造と区分けに似た、尿細管状の構造を形成します。これらのオルガノイドは、(B)有足細胞マーカーのポドカリキシン(PODXL、赤)、近位尿細管マーカーのハステトラゴノロブスレクチン(LTL、緑)、および遠位尿細管マーカーのE-カドヘリン(ECAD、白)などの腎臓上皮マーカーを発現します。また、(C)血小板内皮細胞接着分子(CD31、白)で染色される内皮細胞、(D)間充織マーカーのビメンチン(白)とMeisホメオボックスファミリー(MEIS1/2/3、赤)も見られます。(C)(D)の画像は、近位尿細管マーカーのハステトラゴノロブスレクチン(緑)との共染色。全画像で、核をDAPI(青)により染色。












