STEMCELL Technologies mTeSR Human iPSC Line 3A-1 APOE e4/e4
- 研究用
- 新製品
SCTi003-A-1株は、高品質で遺伝的背景が同質(アイソジェニック)な、APOE e4ホモ接合のヒト人工多能性幹細胞(hiPSC)です。この細胞株を用いることで神経変性疾患の研究を確実に進められます。
本品は、十分に特徴付けられた健康なコントロールhiPSC株であるSCTi003-A株(APOE e3/e4遺伝子型)に由来し、その内因性アポリポタンパク質E(APOE)のAPOE e3対立遺伝子をCRISPR-Cas9を介して編集することで作製されました。配列解析により検証済みで、オフターゲット修飾がないため、APOE e4ホモ接合性がリスクを大幅に増加させ、病状を加速させる遅発性のアルツハイマー病(Alzheimer's disease; AD)を研究するための貴重なツールとなります。
製品の特長
SCTi003-A株をCRISPR編集した、アルツハイマー病と神経変性研究向けの凍結ヒトiPS細胞
- アルツハイマー病モデルに便利な、ホモ接合性APOE e4/e4遺伝子型をもつ遺伝子編集hiPSC株
- 製造プロセス全体を通じ、業界標準を満たす品質管理がされた信頼性の高い細胞(ISCBI, 2009; ISSCR Standards, 2023)
- STEMCELL Techonologies社の「TeSR™」培地による維持や、「STEMdiff™」による分化のワークフローへの組み込みが容易
- 倫理的な調達と十分な特徴付けがされた健康なコントロール細胞株から作製され、質の高い研究を推進
- 明確な遺伝子型-表現型解析への使用に適した、検証済みのオンターゲット遺伝子組み換え細胞株
SCTi003-A-1株は、最適な性能とバッチ間の再現性を保証するため、mTeSR™ Plus、Corning® Matrigel® hESC-Qualified Matrix、および ReLeSR™ を含む培養系で、厳密な品質管理手順のもと製造されています。核型の安定性と三胚葉への分化能を維持し、hPSCreg® に登録されており倫理的な調達と国際基準への準拠がサポートされます。
STEMdiff™製品による神経およびグリアへの分化プロトコルにも適合し、APOE4関連の神経変性メカニズムの研究や、遺伝子型特異的な薬物スクリーニングワークフローに用いるための理想的なhiPSCモデルです。コントロールマッチ実験には、Healthy Control Human iPSC Line, Female, SCTi003-Aをご利用ください。その他のコントロールiPSC株やそれらに由来する分化細胞も供給しております。
本品は研究用(RUO)で、治験審査委員会(IRB)が承認したプロトコルのもとで学術および商業的な研究用途が許可されています。全エクソームおよび全ゲノム配列データファイルはご要望に応じて提供可能です(価格はお問い合わせください)。
図1.ヒトiPS細胞株 SCTi003-A-1, APOE, e4/e4の作製
APOE遺伝子構造マップを上部に示します。CRISPR-Cas9による遺伝子編集で、親細胞株のSCTi003-A(APOE e3/e4遺伝子型、製品コード:ST-200-0511)のAPOE e3対立遺伝子をAPOE4に変換し、ホモ接合性のAPOE e4/e4遺伝子型を作製しました。rs429358部位に標的ヌクレオチド置換を導入し、Cys112(APOE e3)をArg112(APOE e4)に変換しました。親細胞株SCTi003-Aと編集済み細胞株SCTi003-A-1の配列は、サンガーシークエンシングで検証しました(挿入図)。APOE e3対立遺伝子のrs429358でのTからCへの置換により、APOE e4バリアントのホモ接合性が確立されました。
SCTi003-A-1株のその他のデータ:
Data Figures(STEMCELL Technologies社のウェブサイトにリンクします)








