STEMCELL Technologies STEMdiff STEMdiff Hepatocyte Kit
- 研究用
STEMdiff™ Hepatocyte Kit(製品コード:ST-100-0520)は、ヒト多能性幹細胞(hPSC)から、アルブミンやα1-アンチトリプシンを含むいくつかの重要な肝臓特異的マーカーを発現する肝細胞様細胞(hepatocyte-like cells; HLCs)を効率的に作製する無血清培地です。
さまざまなhPSC株から再現性よくHLCに分化できるため、実験用HLCの信頼できる供給源となります。血清を含まないことで未定義成分を削減し、実験のばらつきを最小限に抑えることにより、HLC培養物を安定的に分化できます。
本品で作製したHLCは、肝臓研究、疾患モデル、肝毒性試験におけるさまざまな用途に適しています。
製品の特長
STEMdiff™ Hepatocyte Kitで、ヒトES/iPS細胞から肝細胞様細胞(HLC)に無血清で分化
- アルブミンやα1-アンチトリプシン(A1AT)を含む、いくつかの主要な肝臓マーカーを発現するHLCに誘導
- 複数のhPSC株から、特徴的な多角形形態と二核性を有する細胞に再現性良く着実に分化
- 96穴プレートを用いたハイスループットな薬剤毒性評価および疾患モデルに適合
- STEMdiff™ Hepatic Organoid Mediaを用いた肝オルガノイドの作製に適合するワークフロー
- 変動を最小限に抑える無血清培地
肝細胞様細胞への分化プロトコル
hPSCから胚体内胚葉、肝臓前駆細胞、肝細胞様細胞の3段階を経て、21日間の2次元培養により分化誘導します。
mTeSR™1(ST-85850)、mTeSR™ Plus(ST-100-0276)、TeSR™-AOF(ST-100-0401)で維持したhPSCに適合しています。
図1. STEMdiff™ Hepatocyte Kitを用いた21日以内の肝細胞様細胞の作製
0日目に、hPSCをシングルセルとして、Laminin-521をコートした組織培養処理済みプレートに播種する。培地には、mTeSR™1、mTeSR™ Plus、またはTeSR™-AOFを、10 µM ROCK阻害剤を添加して用いる。1日目に培地をSTEMdiff™ Definitive Endoderm (DE) Mediumに置換して分化を開始し、その後毎日、培地交換する。5日目に、細胞を下流での分析のために回収するか、追加で5日間培養する(STEMdiff™ Hepatic Progenitor Mediumを用いて5、6、7、9日目に培地を全量交換)。10日目に肝臓前駆細胞(HP)を下流での分析のために回収するか、追加で11日間培養する(STEMdiff™ Hepatocyte Mediumを用いて、1日おきに培地を全量交換)。21日目に、肝細胞様細胞(HLC)を回収し、下流の分析やアッセイに使用する。
詳細な手順は、製品添付文書をご覧ください。
参考動画:hPSCから肝臓前駆細胞(Day 10)の分化誘導(JoVE Journalのサイトへリンクします)
データ紹介
図2. 遺伝子発現解析により確認された、肝マーカーの発現における細胞の分化段階特異的な変化
STEMdiff™ Hepatocyte Kitのプロトコルに従い、hPSC、DE細胞、HP、およびHLCをそれぞれ0、5、10、21日目に回収し、qPCR解析により遺伝子発現を調べた。(A,B)hPSCと比較して、分化の全3段階において、幹細胞マーカー POU5F1の発現は低下し、DEマーカー FOXA2の発現は上昇しており、内胚葉系への誘導の成功を示している。(C-F)肝系特異的マーカー AFP、CK19、ALB、およびCYP3A4の発現上昇は、hPSCからHPおよびHLCへの分化の成功を示している。発現レベルは、ハウスキーピング遺伝子(ΔCT)およびhPSCを基準に正規化して相対発現レベルとして示した(****は調整済みp値 < 0.0001 を示す)。
hES = ヒト胚性幹細胞;hiPS = ヒト誘導多能性幹細胞;PHH = ヒト初代肝細胞;hPSCs = ヒト多能性幹細胞;DE = 胚体内胚葉;HPs = 肝前駆細胞;HLCs = 肝細胞様細胞;AFP = アルファフェトプロテイン;CK19 = サイトケラチン19;ALB = アルブミン。
図3. 免疫細胞化学解析により確認された、hPSC由来の肝前駆細胞および肝細胞様細胞における肝マーカーの発現
培養を開始して10日目(HPs)および21日目(HLCs)の細胞を4%パラホルムアルデヒドで固定・透過処理した後、一次抗体および二次抗体で染色した。(A-C)HPsは、上皮マーカー EPCAM、管腔マーカー CK19、胎児血清タンパク質 AFP、肝転写因子 HNF6およびHNF4a、ならびに発生段階特異的転写因子 TBX3を発現していた。(C)10日目までに、一部のHPsでは成熟血清タンパク質 アルブミンの発現も認められた。(D-F)21日目までに、ほとんどのHLCsで成熟肝マーカー ALB、CYP3A4、およびA1ATの発現が認められた。
HPs = 肝前駆細胞;HLCs = 肝細胞様細胞;CK19 = サイトケラチン19;AFP = アルファフェトプロテイン;ALB = アルブミン。
その他のデータはこちら>>(STEMCELL Technologies社ウェブサイト)












