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ラーニングコーナー

2026/06/18

磁気ビーズの粒径と疎水性/親水性がアプリケーションに与える影響

  • タンパク・遺伝子発現解析

Dynabeads™ 磁気ビーズには、粒径や性質にバリエーションがあります。 今回はそれらが実際のアプリケーションにどのような影響をもたらすのかについて解説します。

ビーズサイズは主に3つ

beads_size.png

Dynabeads™の粒径は、主に1μm・2.8μm・4.5μmの3種類です。
これらはそれぞれ特性が異なり、用途に応じて使い分けることが重要です。以下の表に、その特徴と主な用途をまとめました。

表1.Dynabeadsのビーズサイズ別特性比較

粒径 1μm 2.8μm 4.5μm
シリーズ MyOne M-280/M-270 M-450
メリット 分散性が高い
反応速度が早い
質量当たりの表面積が大きい
沈降速度が遅い
高感度
自動化に適している
分散性/回収速度のバランス◎
製品の種類が多い
磁気回収が早い
粘性が高い溶液でも移動しやすい
哺乳類の細胞とほぼ同じ大きさ
細胞に取り込まれにくい
デメリット 磁気回収が比較的遅い 沈降速度が早い
比較的均一分散しにくい
主なアプリケーション 核酸精製
タンパク質精製
免疫沈降
細胞分離(ネガティブ)
自動化機器を用いた大量処理
バイオマーカー濃縮
核酸精製
タンパク質精製
免疫沈降
細胞分離(一部のポジティブ)
細胞分離
T細胞活性化・増殖

1μm MyOne

比表面積が大きいため、多くの生体分子を結合させることができ高感度です。微量サンプルの検出に適しており、試薬の消費量を削減し、自動化された検出システムの開発にも寄与します。

一般的にDynabeadsの粒径は非常に大きいため、細胞に内部化されません。クラトリン被覆されたピットは通常500nm以下で、エンドサイトーシスで磁気ビーズが内部化するには小さすぎます。しかし、標的細胞に単球やマクロファージなどの食細胞活性がある場合、磁気ビーズは食細胞作用によって内部化される可能性があります。ネガティブ細胞分離では、ビーズが結合しない細胞集団を回収するため問題ありません。
また、MyOneビーズは大きなビーズと比べると、磁石に設置した際の磁気回収に比較的時間がかかります。

2.8μm M-280/M-270

ゴールデンスタンダートであり製品の種類が多いです。論文で用いられている実績も豊富です。
ビーズの分散と磁気回収のバランスがよく、扱いやすいです。

4.5μm M-450

細胞分離やT細胞の活性化・増殖に用いられることが多いです。磁気回収が早く、手早く実験を進めることができます。MyOneビーズが自動化装置に適していると上述しましたが、M-450も問題無く自動化装置に用いられています。

このように、基本的にはビーズの粒径が大きいほど、補足するターゲットも大きくなる傾向があります。

疎水性と親水性

疎水性

抗体の固定化に適しています。 抗体のFc部位は疎水性のためビーズ表面に吸着され、速やかに共有結合を形成します。洗浄耐性が高い傾向があります。一方で、非特異的結合が増える可能性もあります。
タンパク質に対して用いられる傾向にあります。

親水性

リガンドをビーズ表面に穏やかに結合させます。 非特異的結合が低く、 多くの場合ブロッキングを必要としません。特に、Dynabeads™ M-270 EpoxyビーズにはTween™界面活性剤が含まれていないため、質量分析(MS)に最適です。共免疫沈降用のキット品であるDynabeads™ Co-Immunoprecipitation KitにもEpoxyビーズが用いられています。非特異的結合を抑えたい場合に用いられます。
その他には核酸に用いられる傾向があります。

このような傾向はありますが、実際にどのビーズが良いかはお使いになられているサンプルや抗体に依る部分も大きいです。ご検討の中で最適なビーズをお選びください。

4種類のストレプトアビジンビーズ

様々なアプリケーションに自由に用いることができるストレプトアビジンビーズの詳細は以下のページをご覧ください。
ストレプトアビジンが結合した磁性粒子-Dnabeads Streptavidin シリーズ

以下の表のように、粒径(1μm/2.8μm)と疎水性/親水性の組み合わせにより4種類のビーズがございます。
Dynabeadsは40年以上の歴史があり、8万件以上の学術論文で引用されています。上述の内容や表、そして論文をご参考にお選びください。

また、4種類のビーズを大変お得にお試しいただけるDynabeads Streptavidin Trial Kit (製品コード:DB65801)もございます。どのビーズが最も良いかはサンプルなどに依るため、試してみなければ分かりません。初めてのご実験の際には一度お試しいただく事をお勧めいたします。

1007_Dynabeads_STA_list_1.jpg

DynaGreen

40年以上の歴史をもつDynabeads™から、DynaGreen™という新たなブランドが誕生しました。
DynaGreenは、粒径約250nmのサブミクロンサイズのビーズであり、Dynabeadsよりも小さく質量当たりの表面積がさらに大きい特徴があります。
現在は、免疫沈降やエクソソーム単離に対する製品がございます。
詳しくは以下のページをご覧ください。
DynaGreen - コストパフォーマンスが良い"次世代"磁気ビーズ -

よくある質問

質問をクリックすると回答が表示されます。

クロマチン免疫沈降の際、どの種類のDynabeadsを選べばいいですか?

抗体の種類に合わせてご選択ください。クロマチン免疫沈降では、Dynabeads Protein A/Gもしくは二次抗体結合Dynabeadsが利用される事が多いです。
Dynabeads Protein A/Gは、結合容量が大きく、迅速な実験に幅広くご利用いただけます。
二次抗体結合Dynabeadsは、クロマチンに対する非特異結合が少なく、バックグラウンドの低いデータが得られる場合が多いとされています。

Dynabeadsを使う場合、どのくらいの量が必要ですか?

クロマチン免疫沈降では、一般的に10〜50μLのビーズで十分です。サンプル量や抗体の親和性に応じて調整可能です。

Dynabeadsは、他社のビーズと何が違うのですか?

Dynabeadsはビーズが均一で、非特異的結合が少なく、プロトコルの再現性が高いのが特徴です。

その他のFAQはこちら>>

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