ラーニングコーナー

2012/02/23

ES/iPS細胞の研究者必見!基底膜Laminin-521の酵素処理をしない継代方法

  • 用途別細胞培養

BioLamina 社のヒト組み換え完全長ラミニンLaminin-521 上で培養したES/iPS細胞(多能性幹細胞)の酵素処理をしない継代方法についての日本語マニュアルがございます。

*マニュアル中には従来通り酵素を使用して細胞を素早く剥がす方法と、酵素を使用しないで穏やかな条件で細胞を剥がす方法がございます。酵素処理をしないと、ES/iPS 細胞表面上の分子を傷つけずに穏やかに細胞を剥がすことができます。抗体を使用した表面マーカーでの検出に有効です。

Laminin-521とは

Laminin-521は通常ヒトES細胞で発現分泌されるラミニンです(その他、腎臓、神経筋接合部、肺、胎盤でも見つかっています)。
ヒトES/iPS 細胞はLaminin-521 をコーティングした表面ではモノレイヤーで増殖し、均質な細胞として培養されます。トリプシン消化またはEDTA処理(酵素を使用しないで)してsingle cell suspension をプレーティングする簡単な方法で継代培養可能です。
ROCK阻害剤(ROCKi)不要、defined、フィーダーフリー、動物由来成分フリーの培養システムで多能性マーカーを発現するヒトES/iPS 細胞の自己再生を長期にわたり促進します。その増殖はマトリゲル(Matrigel) 上での増殖より早く安定しています。

動画:Laminin-521 をコーティングした表面上でES細胞がモノレイヤーで増殖する様子

 

操作手順

  1. Laminin-521をプレートへコーティング
  2. PBSでコンフルエントになった細胞を洗浄及びTrypLE/Trypsin/EDTAを添加し、1-5分インキュベーション
  3. Single cell suspensionを遠心後、新しい培地で細胞ペレットを再懸濁
  4. Laminin-521をコートしたプレート上に最適な量の細胞及び培地を添加

詳しくはこちらもご覧ください

データ例

Laminin-521ならROCK阻害剤なしでも培養可能

Human recombinant Laminin-521、mouse laminin-111、Matrigel上で酵素処理しバラバラにされたhES細胞をROCK阻害剤なしで培養した細胞生存についての結果です。また、培地にmTeSR1(STEMCELL Technologies社、商品コード:ST-85850)を使用しsingle cell suspensionでプレーティングされhES細胞は、ROCK阻害剤(Y-27632)を添加したものおよび添加しないもので24時間培養後にクリスタルバイオレットで染色されました。
Human recombinant Laminin-521上で培養したhES細胞のみ、ROCK阻害剤なしでの生存が確認されました。

0623_01_Laminin-521_ROCKi.jpg

Laminin-521ならROCK阻害剤なしでも培養可能

ROCK阻害剤なし、シングルセルの状態で、ヒトES細胞は急速にまたは数ヶ月間連続して増殖しました。ヒトES細胞をクランプの状態でMatrigel上にて培養するよりも、簡単で長期間効率的に培養できます。

0623_02_Laminin-521_passage.jpg

 

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