ラーニングコーナー

2017/09/20

簡易プロトコール紹介:Dynabeads Protein A / Protein G を用いた免疫沈降(直接法)

  • タンパク・核酸発現解析

Dynabeads Protein™ A / Gは、粒径2.8 µmの均一なビーズ表面に組換え体 Protein A あるいは Protein G を共有結合で固相化した磁性ビーズです。高純度・低バックグラウンドの免疫沈降をわずか40分で行えます!
本稿では、直接法による免疫沈降の日本語簡易プロトコールを紹介いたします。

用意する試薬類

バッファー類

  • Cell lysis buffer 例)Cell Extraction Buffer、NP40 Cell Lysis Buffer
  • PBS, pH7.4 with 0.02% Tween 20
  • PBS, pH7.4(Washing Buffer)
  • 50 mM Glycine, pH 2.8(Elution Buffer:非変性)
  • NuPAGETM LDS Sample Buffer and NuPAGE Sample Reducing Agent (Elution Buffer:変性)

サンプル調製溶液

細胞溶解には、用いるサンプルに適したものを用いてください。

推奨品:

  • Cell Extraction Buffer(Thermo Fisher Scientific:#FNN0011)
  • NP40 Cell Lysis Buffer(Thermo Fisher Scientific:#FNN0021)

 

操作方法

Dynabeads Protein A / Gの準備

1. ピペッティングまたはローラーにて回転させ(5 分)、完全にDynabeads Protein A / G(以下、Dynabeads)を再懸濁する

2. チューブへ Dynabeads 50 µL を移し、磁石(DynaMag)に取り付け、上清を除去する

3. 磁石からチューブを外し、抗体結合ステップへ進む

 

抗体の結合

4. 使用する抗体(通常1 – 10 µL)をTween 20を含むPBS 200 µLで希釈し、3.のチューブへ加える

最適量は使用する各々の抗体に依存します。

5. 室温、回転下で 10 分間インキュベートする

6. チューブを磁石に取り付け、上清を除去する

7. チューブを磁石から外し、Tween 20を含むPBS 200 µLに再懸濁させ、優しくピペッティングすることでDynabeads - 抗体複合体を洗浄する

8. 免疫沈降ステップへ進む

 

抗原の免疫沈降

9. チューブを磁石に取り付け、上清を除去する

10. Dynabeads - 抗体複合体に抗原を含むサンプル(通常 100 - 1000 μL)を加え、 ピペッティングにより静かに再懸濁する

11. 室温、回転下で10分間インキュベートする

Note:
インキュベーション時間は、標的タンパク質の濃度および抗体の濃度が高い時、短いインキュベーション時間で(10 分)十分にターゲットが捕捉可能です。必要に応じて、インキュベーションは 1 時間まで延長できます。

12. チューブを磁石に取り付け、上清を除去する。必要であれば、上清は新しいチューブへを移しておく

13. 200 μLのPBSで3回Dynabeads - 抗体抗原複合体を洗浄する

14. 100 μLのPBSで Dynabeads - 抗体抗原複合体を再懸濁する/p>

15. 新しいチューブへ Dynabeads - 抗体抗原複合体を含む懸濁液を移す

チューブの壁面についたタンパク質のコンタミを防ぐために移します

16. 「標的抗原の溶出」ステップへ進む

 

A: 標的抗原の溶出(変性溶出)

17. 磁石にチューブを取り付け、上清を除去する

18. 20 µLのNuPAGE LDS Sample Buffer / NuPAGE Reducing Agent mix(いずれもThermo Fisher Scientific)を加え、優しくピペッティングでDynabeads - 抗体抗原複合体を再懸濁した後、70°Cで 10 分間インキュベートする

Note:
SDSサンプルバッファー等、他のバッファーを用いることも可能です。ゲルにロードする前に、用いるバッファーの推奨する温度、時間でインキュベーションしてください。

19. チューブを磁石に取り付け、上清 / サンプルをゲルにロードする

 

B: 標的抗原の溶出(非変性溶出)

17. (ステップ16より)磁石にチューブを取り付け、上清を除去する

18. 20 μL の Elution Buffer(50 mM Glycine pH 2.8)を加え、優しくピペッティングでDynabeads - 抗体抗原複合体を再懸濁したDynabeads - 抗原抗体複合体を静かに再懸濁する

この時、泡立たないように注意する

19. 室温で 2 分間インキュベートする

20. チューブを磁石に取り付け、新しいチューブへ目的物を含む上清を移す

もし得られたタンパクを機能的な分析に用いる、あるいは保存する必要がある場合は、溶出液のpHを1 mM Tris-HCl, pH7.5を用いて調整します

 

ご案内

このプロトコールは、一般的な免疫沈降に対するものです。
各々の抗体とターゲットのために最適化が必要とされるかもしれません。
ここではDynabeads Protein A / Gを50 µLを用いた例を紹介しました。
これは必要に応じてスケールアップあるいはダウンが可能です。

 

フリーサンプルの申し込み

Dynabeads Protein A / Gをフリーサンプルで検討できます。以下のような方におすすめです。

  • 免疫沈降は初めて
  • バックグラウンドが高い免疫沈降に困っている
  • 貴重なサンプルのため極力サンプルロスを減らしたい
  • 短時間で免疫沈降を行いたい

 

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