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ラーニングコーナー

2019/06/13

hPSCにおけるCRISPR/Casでのゲノム編集技術を用いたアプリケーション【E-learning】

  • 用途別細胞培養

ヒト多能性幹細胞(hPSC)はヒトの様々な細胞型に分化する能力を持つために、ヒトの疾患研究および治療にとって大きな可能性を秘めています。

hPSCを用いた疾患研究において、ゲノム編集ツールの使用は、疾患特異的変異の導入または、遺伝的異常を修正することを可能とし、ヒト疾患モデルを実現します。ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN: Zing Finger Nuclease)、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALENs)または最近になってクラスタ化され規則的に間隔を置いた短鎖パリンドローム反復(CRISPR: Clustered, Regularly interspaced, Short, Palindromic Repeats)などの遺伝子改変ツールの進歩は、hPSCにおけるゲノム編集を容易にし、更に効率を向上しました。

本記事はCRISPR/Casでのゲノム編集技術、アプリケーションなどのウェビナーをまとめました。

ウェビナーのご紹介

--CRISPR / Cas9を用いた幹細胞の組織とダイナミクスのモデル化--

Using CRISPR/Cas9 to Model Stem Cell Organization and Dynamics

このウェブセミナーでは、Allen Institute of Cell Scienceの幹細胞および遺伝子編集のディレクターであるDr. Ruwanthi Gunawardaneが、ヒト人工多能性幹(hiPS)細胞組織の動的視覚モデルを作成するためのCRISPR / Cas9の適用について説明しています。

--造血幹細胞および前駆細胞のCRISPR-Cas9ゲノム編集--

CRISPR-Cas9 Editing of Hematopoietic Stem and Progenitor Cells

このウェビナーでは、カリフォルニア大学のポスドク研究員Mark DeWitt博士が、造血幹細胞および前駆細胞(HSPC)の遺伝子編集技術の使用について説明しています。

--強化されたCRISPR-Casヌクレアーゼによるゲノム編集の改善--

Improving Genome Editing with Enhanced CRISPR-Cas Nucleases

クリニカルにおけるCRISPR-Cas技術の応用へのハードルには、最適以下の特異性(suboptimal specificity)、活性およびターゲット範囲が含まれています。

このウェビナーでは、Benjamin Kleinstiver博士がゲノム編集とCRISPRテクノロジーの概要を説明しています。次に、ゲノム編集特異性を向上させるために強化されたCRISPR-Casヌクレアーゼを設計するための研究室の取り組みについて説明し、これらのテクノロジーがどのようにしてより効率的なツールや疾患治療につながるかについて説明しています。

--基礎およびトランスレーションナルリサーチのための造血幹細胞における遺伝子ターゲッティング--

Gene Targeting in Hematopoietic Stem Cells for Basic and Translational Research Hematopoietic Cell Therapy

このウェブセミナーでは、スタンフォード大学のDaniel Dever博士が、造血幹細胞の遺伝子編集のための再現可能なCRISPR-Cas9に基づいたプロトコルについて説明しています。

--腎臓オルガノイドとCRISPRによる疾患の再現--

Re-Creating Disease with Kidney Organoids and CRISPR

このウェブセミナーでは、ワシントン大学のBenjamin Freedman博士が、腎臓オルガノイドとCRISPR-Cas9ゲノム編集を使用して疾患を再現する方法の概要について説明します。Benjamin Freedman博士はブリガムのハーバード大学医学部Women’s Hospitalの腎臓部の博士研究員として、ヒト多能性幹細胞(hPSC)からネフロン様セグメントを含む腎臓オルガノイドへの分化、およびCRISPRによるオルガノイドへのノックアウト変異の生成などの革新的な技術を生み出してきました。これらについても、セミナーを通して解説いたします。

--脳オルガノイドのCRISPR-Cas9遺伝子編集をもちいた小頭症モデル--

Editing of Cerebral Organoids to Model Microcephaly

脳オルガノイドは、小頭症などの神経発達障害を研究するための生理学的に有用なモデルであることが証明されています。Madeline Lancaster 博士は以前に、小頭症患者由来の脳オルガノイドではin vivoの状態を模倣した際に衰弱するという欠陥を持っていることを示しました。このバーチャルポスター発表では、Leon Chewが小頭症をモデル化するため脳オルガノイドのゲノム編集を行ったことについて説明します。Chewは、どのようにしてCRISPR-Cas9を使用して変異型hPSC細胞系を作製し、安定したクローンの細胞品質特性を明らかにし、細胞を大脳オルガノイドに分化させたのかについて説明します。得られた脳オルガノイドはLancaster et. al.のものよりも小さく、同様に神経発達に欠陥がありました。 Leon ChewはSTEMCELL Technologies社の科学者で、脳オルガノイド製品の開発にも携わっています。

関連情報

製品紹介

幹細胞培養ツール

ES/iPS細胞維持培地(mTeSR Plus、製品コード:ST-05825)

週2回の培地交換で高品質な細胞を維持可能。緩衝作用 (pH) の改善とFGF2の安定化を実現したES/iPS細胞維持培地です。

クローニング

ES/iPS細胞シングルセルクローニング用サプリメント(CloneR、製品コード:ST-05888)

ヒトES/iPS細胞のシングルセル生存率とクローニング効率を大きく向上させることができる無血清サプリメントです。

細胞品質のチェックツール

hPSC遺伝子解析キット(hPSC Genetic Analysis Kit、製品コード:ST-07550)

プライマー/プローブのミックスが含まれています。複数のヒトhPSC株に対し遺伝子スクリーニングが可能で、迅速かつ費用対効果の高いqPCR-basedキットです。

多能性の評価ツール

ヒトES/iPS細胞の3胚葉分化能評価キット(STEMdiff Trilineage Differentiation Kit、製品コード:ST-05230)

既存あるいは新規に樹立されたhPSC株の3胚葉(外胚葉、中胚葉、内胚葉)への分化能を評価するための、簡便なアッセイキットです。キットに含まれる完全培地とモノレイヤー培養プロトコールによって、1週間以内に再現性良く多能性を評価します。研究室で維持している細胞株や、新たに樹立した細胞株の品質管理を簡便に行えます。

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