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STEMCELL Technologies STEMdiff STEMdiff Neural Crest Differentiation Kit

  • 研究用

STEMdiff Neural Crest Differentiation Kit(ST-08610)は、ヒト胚性幹(ES)細胞および人工多能性幹(iPS)細胞を神経堤細胞(神経冠細胞、Neural crest cell、NCC)に分化させるための無血清培地です。
SOX10やCD271などのマーカーを特徴とするこれらの神経堤細胞は、下流の派生物である感覚ニューロン、シュワン細胞、腸ニューロン、頭蓋顔面ニューロン、メラノサイト、骨細胞、軟骨細胞などへ分化させることができます。

本製品は、mTeSR™1(ST-85850)、mTeSR™ Plus(ST-100-0276)またはTeSR™-E8™(ST-05990)のいずれかで維持されたヒト多能性幹細胞(hPSC)からの分化に適しています。

2018/05/14 12:00の製品情報

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本製品は研究目的にのみ使用し、人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないようにご注意ください。

製品の特長

STEMdiff Neural Crest Differentiation Kitをもちいて、hPSC由来神経堤細胞を効率よく取得できます

  • 迅速 ― 簡便な単層プロトコルを用いて、わずか6日間で神経堤細胞(NCC)を形成します
  • 効率的 ― 多能性NCCを純度 > 70%で形成します(※)
  • 多能性 ― 末梢ニューロン、軟骨細胞、骨芽細胞などの下流派生物へ分化可能なNCCを得ることができます
  • 汎用性 ― mTeSR™1、mTeSR™ Plus、またはTeSR™-E8™で維持されているhPSCからの培養に適しています

※ SOX10+神経堤細胞が70%以上(同時にCD271+, TFAP2+, HNK1(CD57)+, FOXD3+)、かつPAX6+ 神経外胚葉性細胞が20%未満

神経堤細胞への分化誘導ワークフロー

hPSCをSTEMdiff™ Neural Crest Differentiation Kitで6日間培養するとNCCが生成されます。
続くNCCの継代方法についてはお問い合わせください。

NCD1.JPG

生成したNCCからは、「STEMdiff™ Sensory Neuron」を使用して感覚ニューロンへ分化・成熟させることができます:
痛みの研究に有用なヒト感覚ニューロンの作製

STEMdiff Neural Crest Differentiation Kitのデータ例

CNS型の前駆細胞を最小限に抑え、高純度のNCC集団を生成

08610-Fig2.jpg

STEMdiff™ Neural Crest Differentiation Kitでの培養6日後、神経堤細胞(SOX10+, 赤; CD271+, 水色)の数はCNS型前駆細胞(PAX6+, 緑)を上回りました。
(A)6日目に継代し2日後に固定した細胞の免疫蛍光チャネル重ね合わせ画像。個々のチャネルは、(B)DAPI、(C)PAX6、(D)SOX10、(E)CD271です。

複数のESおよびiPS細胞株にわたって高純度(>70% SOX10+)の神経堤細胞分化を促進

NCD2.JPG

(A)6日目のNCC形態を示す代表的な明視野および免疫細胞化学画像。NCC培養物はフェーズダーク形態を示し、神経堤マーカーSOX10およびCD271に陽性です。PAX6+ 神経外胚葉細胞はほとんど含まれません。
(B)SOX10+ およびPAX6+ 細胞の割合の定量化。mTeSR™1またはTeSR™-E8™で維持されたhESCおよびhiPSC株はSOX10+ NCCへ効率的に転換し(85.5±1.6%; 平均±SEM; n = 9)、PAX6+ 神経外胚葉細胞はごく低レベル(5.6±0.7%; 平均±SEM; n = 9)でした。数値は、タイル化画像のDAPI全体に対する陽性率です。ドットは、個々の実験結果を示します。

hPSC由来の神経堤細胞は多能性で、軟骨細胞、骨芽細胞、および末梢神経細胞へ分化可能

NCD4.JPG

(A)細胞周囲の軟骨の沈着を示すアルシアンブルー/核ファストレッドで染色された軟骨細胞ペレットでは計4つのhPSC株がこの系統に正常に分化しました(STiPS-M001をここに示します:X10)。
(B)アルカリホスファターゼ陽性ミネラル沈着を示す骨芽細胞培養では、計4つのhPSC株がこの系統に正常に分化しました(STiPS-M001をここに示します:X4)。
(C)12日間分化後の末梢ニューロンでは、細胞体および軸索に沿ったペリフェリン(緑色)の高発現を伴うニューロンを形成しました(X10)。これらの細胞の一部は、核(青)でBRN3a(赤)も発現し、計6つのhPSC株がこの系統に正常に分化しました(STiPS-M001をここに示します)。

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