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研究者の声

2018/12/03

次世代シーケンサーを用いた植物組織特異的RNAの研究にベリタス取扱製品を使用 研究者の声【9】

研究者紹介

神澤信行先生.jpg

上智大学 理工学部物質生命理工学科 教授

神澤 信行 先生

研究室HP:http://www.mls.sophia.ac.jp/~kanzawa/home/

研究テーマ

nobuyuki kanzawa.jpg

私の研究室では、オジギソウを研究材料として、傾性運動の分子レベルでの解析を行っています。
植物の運動を調節する機構を、タンパク質や遺伝子の解析を通じて明らかにしようとしています。
オジギソウの葉に触れると、葉と葉柄が素早く折れ曲がります。
この運動は「接触傾性」と呼ばれ、刺激とは無関係にあらかじめ決められた素早い運動です。
また、生長を伴いません。素早い傾性運動の動力源は、膨圧の変化です。
私たちは、この膨圧の変化を調節する仕組みとして、アクチン細胞骨格や、アクアポリンに着目しています。
また、Apatite Fiber Scaffold (AFS)という新規の代替骨材料の開発を、明治大学の相澤教授と共同で行っています。

詳しくは研究室ホームページをご覧ください。

インタビュー

1. Dynabeads Streptavidin Trial Kitを試されたきっかけを教えてください。

我々はマメ科モデル植物であるミヤコグサの組織特異的に発現するRNAを単離し、次世代シーケンサーを用いて配列を解析(RNA-seq)する目的でストレプトアビジンを担持したカラムを探していました。
はじめにX社のアガロースペースのビーズを試してみましたが、十分な収量が得られず困っていました。

Dynabeadsの精製効率が良いという噂を聞いたことがあったので、試してみることにしました。
Dynabeads Streptavidinビーズはビーズサイズや表面組成の違いにより4種類が存在し、どのビーズが最適かを知る必要がありました。
そこで様々な種類のビーズがセットになったトライアル製品(Dynabeads Streptavidin Trial Kit)を用いて条件検討をしてみようということになりました。

2. 実際にお使いになってみていかがでしたか?

同じ量の組織から各200ulのビーズ混濁液を用いてRNAを単離した結果を下図に示します。
それぞれのビーズを用いて回収したRNAを測定した結果(図A)、まず、X社ビーズでは検出できなかったRNAが、Dynabeadsではしっかりと回収できることがわかりました。
図Bは回収したRNAの泳動結果です。4種類のDynabeadsはどれもRNA-seqを行うために十分な量と濃度のRNA回収効率でした。その中でも、Dynabeads MyOne Streptavidin C1が最も効率良くできましたことから、現在ではこのビーズを使って実験を行っています。

RNA泳動結果.png

3. 操作性など、ご感想をうかがえますでしょうか?

Dynabeadsの操作の簡便性や回収効率の良さは、核酸、タンパク質ともに有名であり、私たちもmRNA精製などで以前よりDynabeads Oligho dT(25)を使用していたのでそれを実感していました。
今回は、トライアルキットに含まれる4種類のStraptavidinビーズの比較を行い、Dynabeads MyOne Streptavidin C1で今後のRNA単離の実験を行っていくことに決めました。
このように、自分の行っている実験に最適なStreptavidinビーズについて比較検討して知ることができるトライアルキットは、研究者にとって非常に有用なものだと感じました。

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