ラーニングコーナー

2018/11/28

マウス造血コロニーアッセイ用メチルセルロース培地「MethoCult」選択のポイント

  • 用途別細胞培養

STEMCELL Technologies社の「MethoCult」(メソカルト)は、造血前駆細胞コロニー測定用の半固形培地です。
Colony-forming cell(CFC)もしくは colony-forming unit(CFU)の「ゴールドスタンダード」として、造血前駆細胞の検出・定量に幅広く使用されています。

本稿ではマウス細胞用「MethoCult」についてご紹介いたします。

マウス用「MethoCult」について

「MethoCult」はTerry Fox Laboratory(カナダ)の研究者により開発された製法に従って、造血系細胞の成育が最適になるよう調製されたメチルセルロースベースの造血前駆細胞コロニーアッセイ用培地です。
メチルセルロースは培地を固まらせずに粘稠性を増大させる性質があり、寒天のような半固体状サポートシステムよりも赤血球系コロニーをより良く成長させるとともに最適な顆粒球コロニーを形成させるため、ゲル化剤として広く用いられています。

すべてのMethoCult製品は、Terry Fox Laboratory の規格に準拠した厳重な品質管理のもとに調製されており、ロット間の品質差がありません。
それぞれ目的別の製品がありますので用途に合わせてご利用いただけます。

 

MethoCultの操作概要

MethoCult_assay.png
  1. 細胞の準備
  2. MethoCultに細胞を加えボルテックス
  3. Blunt-End Needleとシリンジを用いてディッシュに分注し、37℃、5% CO2下で湿度を保って培養(7 - 14日間)
  4. コロニーの観察およびカウント(コロニーをピックアップして、染色、PCR、染色体解析などを行うことも可能)

MethoCultの使用量

通常完全培地およびEPO抜き培地

Culture Dish 1枚当たりMethoCult 1 mLに細胞溶液0.1 mLを加えて使用します。

その他不完全培地

添加成分を液体培地に溶解し、所定の割合で混合したものをCulture Dish 1枚当たり1 mL 使用します。

MethoCultの保存法

-20℃に保存し、凍結融解を繰り返さないでください。

マウス用MethoCult アプリケーション例

  • 造血前駆細胞の増殖・分化に及ぼす内因性および外因性調節物質の影響に関する研究
  • 薬剤開発のためのin vitro毒性試験
  • LTC-ICアッセイにおける原始造血前駆細胞の定量
  • 遺伝子導入プロトコールの最適化と評価

 

マウス用「MethoCult」アプリケーション別 培地選択

アプリケーション 製品名
骨髄、脾臓、胎仔肝臓、分離した細胞( 例・lineage-、SCA1+、c-KIT+)を用いた造血コロニーアッセイ
BFU-E、CFU-GM、CFU-G、CFU-M、CFU-GEMM が観察可能
MethoCult GF M3434(ST-03434)
骨髄、脾臓、胎仔肝臓、分離した細胞( 例・lineage-、SCA1+、c-KIT+)を用いた造血コロニーアッセイ
CFU-GM、CFU-G、CFU-M が観察可能
MethoCult GF M3534(ST-03534)
骨髄などからBFU-E の観察に適した無血清培地 MethoCult SF M3436(ST-03436)
骨髄などからCFU-pre-B の観察に適した培地 MethoCult M3630(ST-03630)
LTC-IC アッセイからprimitive hematopoietic progenitor の検出 MethoCult GF M3434(ST-03434)
CFU-E、late BFU-E の検出向け
ユーザーご自身で成長因子を添加し、他のコロニーを形成させることも可能
MethoCult GF M3334(ST-03334)
成長因子など、ユーザーご自身で添加・調製可能なMethoCult
血清含有培地、EPO 含有培地、無血清培地
MethoCult M3231(ST-03231)
MethoCult M3234(ST-03234)
MethoCult SF M3236(ST-03236)
MethoCult のベースとなる培地
ユーザーご自身で成分を添加・調製可能
MethoCult M3134(ST-03134)

略語説明

  • CFU-E: Colony-Forming Unit - Erythroid
  • BFU-E: Burst-Forming Unit - Erythroid
  • CFU-GM: Colony-Forming Unit - Granulocyte/Macrophage
  • CFU-G:Colony-Forming Unit - Granulocyte
  • CFU-M:Colony-Forming Unit - Macrophage
  • CFU-GEMM:ColonyForming Unit - Granulocyte, Erythrocyte, Macrophage, Megakaryocyte

 

マウス用「MethoCult」成分別 培地選択

※ 各成分の濃度は非開示となっております。ご了承ください。

マウスMethoCult 商品コード コンポーネント
MC FBS BSA Insulin+
Transferrin
2-ME 成長因子
EPO SCF, IL-6, IL-3 その他
GF M3434 ST-03434
ST-03444
GF M3534 ST-03534
M3630 ST-03630 IL-7
SF M3236 ST-03236
SF M3436 ST-03436
GF M3334 ST-03334
M3234 ST-03234
M3231 ST-03231
M3134 ST-03134

MC=Methylcellulose、2-ME=Mercaptoethanol

マウス用「MethoCult」 データ例

MethoCult GF M3434 で培養して形成されたCFU-M(上)およびBFU-E(下)由来のコロニー。 

ST-03434_img02.jpg

MethoCult 動画マニュアル

造血コロニーアッセイの手順

Procedure for Setting Up the CFU Assay

「MethoCult」の解凍方法をはじめ、培養、形成された造血幹細胞コロニーの解析までの手順を紹介しています。

Part 1: MethoCultの準備 (0:13)
Part 2: 細胞の調製 (1:31)
Part 3: 細胞とMethoCultの混和 (3:02)
Part 4: 細胞のプレーティングと培養 (3:37)
Part 5: 解析 (5:14)

 

造血コロニーアトラス 無償配布のご案内

メチルセルロース培地 「MethoCult」 を用いて造血幹細胞のコロニー形成細胞(CFC:Colony Forming Cell)アッセイを行う際に、コロニー判定でお困りになったことはございませんか?

弊社では、STEMCELL Technologies社のCFCアッセイ用メチルセルロース培地「MethoCult」を用いた際のコロニー判定方法を分かりやすく説明した技術資料をご用意しております。
コロニーアッセイを行う際の参考資料として是非ご活用ください。

対象: 造血コロニーアッセイを行っているまたはこれから行う方

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