ラーニングコーナー

2019/10/31

STEMCELL Technologies社 ヒト凍結プライマリーセルの取り扱いプロトコール

  • 細胞・生体試料

STEMCELL Technologies社のヒト凍結プライマリーセルは、様々な細胞アッセイにご利用いただける試料です。
取り扱い方法を遵守いただく事で安定した実験データが得られます。
ご利用の際には推奨プロトコールをご参照ください。
*本プロトコールは、STEMCELL Technologies社ヒト凍結細胞に共通の融解マニュアルです(凍結MSCを除く)。

安定性と保存について

ヒト凍結プライマリーセルは、-135℃以下において受取日から12か月間安定です。

-80℃で短期(1か月未満)の細胞保存を行うことは可能ですが、その場合には安定性を最大化するためには、保存期間は最小限にするようにしてください。

融解した細胞はすぐにお使いください。

本生体試料はプライマリー細胞のため、培養における細胞寿命には限界があります(有限細胞系)。

安全上のご注意

ドナーのスクリーニング:HIV-1、HIV-2、B型肝炎、C型肝炎についてスクリーニングします。凍結保存試料は、サンプル採取から90日以内に行ったドナースクリーニングにおいて検査結果が陰性のものを出荷します。

ドナーはHIV-1、HIV-2、B型肝炎、C型肝炎について検査し、陰性である事を確認していますが、検査はドナーがウイルスに全く感染していない事を保証するものではありません。生体試料は感染の可能性があるものとして、生物学的安全性レベル2に記載されているような適切な取り扱い上の注意に従って使用してください。

凍結細胞製品は、液体窒素タンク内の気相(vapor phase) で保存することをお勧めします。 液相での保存は、バイアルが破損していたり、きちんとシールがされていないとクロスコンタミネーションの原因となります。また、液体窒素がバイアル内へ浸透することにより、保存容器から出した時に破裂する原因となります。

液体窒素に保管している細胞を他のコンテナに移すときには、安全対策としてフェイスシールドを使用してください。

正しい細胞の融解プロトコール

重要:細胞の生存率と回収率を確認するため、細胞を融解後(洗浄前)に生細胞数を必ずカウントしてください。

  1. 培地を37℃のウォーターバスで温めます。推奨培地については、それぞれの細胞の添付文書でご確認ください。
  2. バイアルの外側を70%エタノールまたはイソプロパノールで拭きます。
  3. 安全フード内で、バイアルのキャップを4分の1ほど回して内圧を逃がし、再度キャップを閉めます。
  4. 37℃のウォーターバスの中でバイアルを穏やかに振り細胞を融解します。凍結した細胞の小さな塊が残る程度になったらバイアルをウォーターバスから出します。細胞はボルテックスしないでください。

    重要!:高い生存率と回収率を得るために、以下の操作を素早く行ってください。

  5. バイアルの外側を70%エタノールまたはイソプロパノールで拭きます。
  6. 2 mLサイズの血清用ピペットを使って細胞懸濁液の総量を計測します。ここで得られた値はステップ12で製品中の細胞数を算出するために使用します。
  7. 細胞のカウントのために細胞懸濁液を20 µL採取します。生存率評価のためにトリパンブルーを使用する場合、細胞数が1 x 106個以上の場合には20 µL以上の培地を添加し、添加した培地の量を記録しておきます。細胞数が1 x 106個よりも少ない場合には20 µLのトリパンブルーを細胞懸濁液に添加して直接希釈します。 ここで希釈した細胞懸濁液はステップ12まで保管します。血球計算板を用いた細胞カウント方法の詳細は動画でもご覧いただけます。
  8. 残った細胞懸濁液を50 mLコニカルチューブ(商品コード:ST-38010など)に移します。
  9. バイアルを1 mLの培地でリンスし、その液を50 mLコニカルチューブの細胞懸濁液に滴下して加えます。(コニカルチューブを穏やかに旋回させながら行います。)
  10. 15-20 mLの培地をコニカルチューブに滴下して加え、洗浄を行います。(コニカルチューブを穏やかに旋回させながら行います。)
  11. 細胞懸濁液を300 x gで10分間、室温(15 – 25℃)で遠心します。
  12. トリパンブルーを使用する場合は、ステップ7で調製した希釈サンプルの細胞数カウントを行います。
  13. ピペットを使い、ステップ11のサンプルの上清を注意深く取り除きます。残った細胞ペレットを壊さない程度に培地を少量残します。チューブを優しくタッピングして細胞ペレットを懸濁します。
  14. 細胞塊ができ始めている場合は、1 mLの細胞懸濁液あたり100 µL のDNase I溶液 (1 mg/mL) を添加して15分間室温(15 - 25°C)でインキュベートします(細胞をDNAやRNA抽出に用いる場合には、DNase I溶液を添加しないでください)。

    ご注意!:
    洗浄ステップにおいて最大30%程度の細胞をロスすることがありますので、以下の操作は注意して行ってください。

  15. 15 - 20 mLの培地を穏やかにチューブに添加します。
  16. 細胞懸濁液を300 x gで10分間、室温(15 – 25℃)で遠心します。
  17. ピペットで注意深く上清を除去します。細胞ペレットを壊さない程度に培地を少量残します。チューブを優しくタッピングして細胞ペレットを懸濁します。
  18. 融解後の細胞は、適切なMethoCult™培地を用いたコロニーアッセイ(colony-forming unit (CFU) assay)や、StemSpan™ SFEM II (商品コード:ST-09605) やStemSpan™-ACF (商品コード:ST-09805) を用いた細胞培養(CD34陽性血液細胞についてのオプション)など、その後のアプリケーションに使用することが可能です。

試薬・関連アプリケーションへのリンク

血球計算板を用いた細胞のカウント方法 -How to Perform Cell Counts with a Hemocytometer-

こちらの動画では、血球計算板を用いた細胞のカウント方法について解説します。

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