FAQ
- 移植・HLA・MHC
- 補体結合性抗体の変化についてですが、補体非結合性に変わったり、逆に補体非結合性が補体結合性に変わったりすることはありますか?
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個々の抗体分子は一旦補体結合性になると補体非結合性にはなりません。
補体活性は抗体の性状(複数のエプレットに結合できる能力)と抗体量が関係していると考えられます。
抗体は免疫感作によって次々に可変領域で変化したイムノグロブリンを生成してターゲットの攻撃に備えると考えると、ある特定の抗体分子が変化するのではなく変化した別の抗体分子が順次生成され、それぞれの性状の抗体の含量変化が補体活性の増強や減弱など全体の反応の変化として現れることになると考えられます。
したがって、個々の抗体分子は一旦補体結合性になると補体非結合性にはならず、全体の反応はさまざまな性状の抗体の含量によって変化します。