FAQ
- タンパク・遺伝子発現解析
- Dynabeads His-tagの精製及びPull downプロトコールを教えてください。
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Dynabeads His-tagの日本語ワークフローについては下記のようになっております。
個々の手順についてのご説明は下記となります。
<His-tagタンパク質精製プロトコール>
His-tagタンパク質を含むサンプルは1 x Binding/Wash Buffer(*)でトータル700 μLにしておきます。
* 2 x Binding/Wash Bufferを2倍希釈することで調製します。
1.Dynabeadsをしっかりと懸濁します。(vortexで30秒、またはローテーターで5分)
2.50μL(2mg分)のDynabeadsをチューブに加え、マグネットに設置し2分放置します。
その後、上清を除去します。事前に用意した希釈サンプル700μLをチューブに加え、よく混合します。
3.室温で5分ローテーターで撹拌しながらインキュベートします。インキュベーション時間は10分まで延長可能です。
4.チューブをマグネットに置き、2分放置後、上清を捨てます。
5.300μLの1 x Binding/Wash Bufferを加え、しっかりと懸濁(vortexで30秒、またはローテーターで5分)、マグネットに置き、2分放置後、上清を捨てる(この操作を4回繰り返し、しっかりとWashします)。
6.タンパク質を溶出する場合は7.へ進みます。
・他のアプリケーションへ用いる場合、適量の1 x Pull-down Buffer(2 x を希釈し調製)をいれ、懸濁します。
・他のタンパク質のPull-downに用いる場合、Pull-downプロトコルの1.へ進みます。
7.100μLのHis-Elution Bufferを加え、室温で5分、ローラー撹拌でインキュベートします。
8.マグネットに置き2分後にHis-tagタンパク質を含む上清を新しいチューブへ移します。
<Pull-downプロトコール>
ビーズに結合しているHis-tagタンパク質を用いて別のタンパク質をPull-downしたい場合のプロトコルです。
1.サンプルを1 x Pull-down Bufferで調製します(最大トータル700μLまで)。
2.His-tagタンパク質精製プロトコルで作成したビーズ-His-tagタンパク質複合体に1.で用意したサンプルを加えます。
3.室温で10分~30分ローテーターでインキュベートします。
4.マグネットに置き2分後、上清を除去します。
5.300μLの1 x Binding/Wash Bufferを加え、しっかりと懸濁(vortexで30秒、またはローテーターで5分)、マグネットに置き、2分放置後、上清を捨てる(この操作を4回繰り返し、しっかりとWashします)。
6.50~100μLのHis-Elution Bufferを加え、室温で5分、ローラー撹拌でインキュベートします。
マグネットに置き2分後、His-tagタンパク質及び相互作用したタンパク質を含む上清を新しいチューブに回収します。
また、下記は固定化金属イオンアフィニティークロマトグラフィーについての情報となります。
参考情報:Hisタグタンパク質の産生と精製(固定化金属イオンアフィニティークロマトグラフィー)
https://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/protein-biology/protein-biology-learning-center/protein-biology-resource-library/pierce-protein-methods/his-tagged-proteins-production-purification.html