FAQ
- 移植・HLA・MHC
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自施設ではDQのHLAタイピングは実施していないため、Haplotype Frequencyより推測のDQタイプとしており、特にDQB1とDQA1のallele specificityを連鎖から推測アレルとしております。 抗体検査で結果の出る場合はDQ5 DQ2 DQ7のようなspecificity とDQB1とDQA1のallele specifictyの2種類あります。
DSAの判定に使用する際はどちらを使用して判定するのがよいですか? また、臨床的意義はDQB1の方が高いですか? -
HLA-DRタイプの連鎖からDQタイピングを想定しDSAを判定するということはメーカーとしてはお勧めできないです。
DRB1の4桁タイピングをされている場合はDQB1の相関が強いので、DRB1とDQB1が日本人頻度で1対1対応するアレルもございますが、DR12やDR8などのように2つのDQ抗原が考えられることがありますので、そこからDSAについて判断することはお勧め致しておりません。
また、DQ抗原とDQB1アレルを比較した時アレルは特異性を詳細に言及します ので、タイピングしていない場合のケースは間違いが起こる可能性がございます。このため、DQ抗原として広義にとらえた方がよいケースもあると思われます。
DQA1に関しましては、特異性をアレルで表現 するので連鎖から想定すると間違いが起こる可能性がございます。
DQA1とDQB1の臨床的意義はどちらが有効かということは現在の時点ではデータがないため分かりかねます。
また、DSAという表現につきましては、HLA-DRタイプの連鎖からDQタイピングを想定し判定を下すことは不可能と考えますので、避けるのがよいかと考えております。
参考資料:DRDQ連鎖表.pdf