ラーニングコーナー

2018/11/15

「ヒトAB血清(脱フィブリン)」採取と処理のプロセスおよびアプリケーション

  • 用途別細胞培養

ヒトAB血清は、AおよびB血液型抗原に対する抗体を含まず、培養細胞に対する免疫反応が起こりにくい血清です。そのため、ヒトAB血清は免疫治療目的の細胞培養に最適と言われています。

ヒトAB血清とは

ヒトAB血清は、AおよびB血液型抗原に対する抗体を含まず、培養細胞に対する免疫反応が起こりにくい血清です。バイオ・医療分野での応用研究において広く使われています。

さらに、男性由来血清(male serum)のみの方が、主要組織適合抗原(MHC、ヒトの場合はHLA)に対する抗体が存在する可能性が低いため、女性由来血清、または男女混合血清と比較して特に有利です。女性ドナーの場合、父親由来の細胞および/または、妊娠中に胎児の細胞に感作されて産生された抗HLA抗体が培養細胞に反応する可能性が高くなります。

ドナーセレクションのプロセス

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  • 新規ドナーの場合は、ドナー除外リスト(Deferral Registry Search)に照会し、過去にドナーとして不適格として登録されていないかを確認
  • リピートドナーは、ドナーIDを確認
  • 献血前に身体検査を実施(初回と毎年)

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  • バイタルサイン、ヘマトクリット&トータルタンパク質、および病歴のインタビューについてドナースクリーニングを実施
  • 受け入れられないと考えられるドナーは除外

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  • ドナーになる方に固有のバーコードブリード番号を割り当て、血漿を採取
  • すべての検体はウイルスマーカーとNATの検査を実施
  • 血漿を処理、検査(最初と4ヶ月ごとに梅毒、SPE、および不規則抗体)用サンプルを採取
  • 検査結果がネガティブ/陰性のユニットを使用
  • 検査結果がポジティブ/陽性のユニットは廃棄、または再分類。(該当する場合は、ドナー通知、確認テストなど)

ヒトAB血清の採取と処理

1. プラスマアフェレーシス(プラズマフェレーシス)(Plasmapheresis)で採取

  • 滅菌で静脈穿刺(シングルルーメンタイプ、single venipuncture)を準備 
  • ドナーの体重で決定されたボリューム(690 - 880 mL)をヘモネティクス社のPCS2で採取
  • 全血から血漿(血漿採取瓶で収集)と赤血球(ドナーに戻す)に分離

2. トレーサビリティ

  • ドナーの病歴および関連の個人データを保管
  • 各ドナーに固有のバーコードブリード番号を割り当て
  • 固有のバーコードは、ドナーの識別、検査結果および最終配置のトレーサビリティが可能

3. 保管

  • ユニットを冷蔵する前に、すべてのバーコードサンプルを処理時に無菌的に収集
  • ウィルス検査のためのユニットからのサンプル直ちに凍結し、さらなる検査のため保管
  • 血漿は、処理ラボへの配達まで20分以内に冷凍庫へ移動し、保管

ヒトAB血清のアプリケーション

  • 移植および細胞治療のための、T細胞(CAR-T)、ナチュラルキラー細胞(CAR-NK)、間葉系幹細胞(MSC)の増殖
  • PBMC、骨髄、CD9、CD3、CD33などの細胞株試験

※ヒトのAB血清は培地添加物として、現在国内外のCAR-T細胞治療の臨床試験にも使用されています。臨床応用をお考えの際には、お問い合わせください。

Access Biologicals社のヒトAB血清

Access Biologicals社のGMPグレードAB血清は、米国内のFDA認可施設で採取および処理されています。AB血清の採取(IRB認可プロトコール)から製品化まで完全にコントロールされています。ガンマ線滅菌バリデーションデータを有し、CAR-T細胞治療へのベストチョイスとなります。

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・cGMPグレード品

・175か所の血液センターから採取

・ガンマ線滅菌バリデーションデータを共有可能

・国内外で35件の臨床試験実績あり

・無料サンプル提供可能

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