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技術情報: 間葉系幹細胞を効率良く培養する方法

[ 2014-05-09 ]

間葉系幹細胞(mesenchymal stem cell; MSC)の培養時の問題のひとつに、血球系細胞の混入が挙げられます。ここでは、マウスおよびヒトMSCの培養でマクロファージのコンタミを抑えて早い段階でMSCの純度を上げる方法を紹介いたします。MSCが幹細胞らしさ(stemness properties)を長期間維持するには、passageの回数をできるだけ抑えることが重要です。


 

 

【マウスMSC の培養】

マウス骨髄からプライマリーなMSCを分離した場合、マクロファージが混入してMSCの培養に失敗するケースがよく見られます。マクロファージとの主な違いは細胞の大きさや形状が異なることです。すなわち、MSCの方がサイズが大きく、より扁平な形状をしています。MSCを培養していくうちに血球系細胞混入の比率は低下すると考えられますが、完全除去は難しいと考えられています。マウス骨髄由来では、血球系細胞のディプリーションを行わなかった場合、低酸素状態(5% O2)で6 passages培養してもCD45+細胞混入が観察されます。

詳しくはこちらのポスター(サンプルP6)をご覧下さい。

 

解決策:

  • マウス緻密骨(compact bone)からMSCを分離します。
    緻密骨にはMSCが非常に多く含まれるため、骨髄に比べて血球系細胞の混入を減らせます。 
    詳しくはこちらのポスターをご覧下さい
     
  • 緻密骨から細胞を取り出した後、培養する前に EasySep® Mouse Mesenchymal Stem/Progenitor Cell Enrichment Kit (#ST-19771) でマウスMSCを分離します。
     
  • 低酸素状態(5% O2)でマウスMSCを培養します。20% O2で培養した時に比べて、MSCの培養スピードがおよそ4倍になることが知られています。
    詳しくは
    こちらのポスターをご覧下さい。

 

  

【ヒトMSCの培養】

ヒト骨髄由来のMSCを培養時でも血球系細胞の混入がしばしば起こります。従来の血清含有のMSC増殖培地で培養した場合、たとえMSC培養用にスクリーニングされた培地を用いても血球系細胞もMSCとともに増殖してしまいます。特にpassage初期には無血清培地MesenCult-SF Culture Kit (#ST-05429) のご利用をおすすめします。
MesenCult-SFで培養した場合、血清を含有するMesenCultに比べて血球系細胞の比率を減らすことができます。
 

血清の含有による血球細胞の混入の割合

  Passage 1 Passage 3
MesenCult-SF (無血清) 1% 0%
血清含有 MesenCult 69% 8%


 

 

 

 

【関連リンク】

● マウス間葉系幹細胞用培地(MesenCult)

● EasySep マウス間葉系幹細胞 分離

● マウス間葉系幹細胞の増殖が劇的にアップする培養法 -Hypoxia Chamber-

● ヒト間葉系幹細胞用培地(MesenCult)

● STEMCELL Technologies社 ポスター 無料進呈 間葉系幹細胞関連のポスターもございます!